オリゴ糖は大腸でビフィズス菌の栄養源になり体調を整えるのに役立っています。オリゴ糖をエサにするビフィズス菌は腸内善玉菌です。
オリゴ糖はビフィズス菌の栄養素になります。
ビフィズス菌はフランス・パスツール研究所で発見されました。
赤ちゃんの腸内から見つかりました。ビフィズス菌は乳酸菌に分類されていますが、普通の
乳酸菌と違って酸素があると増殖できないという特徴があります。
また、オリゴ糖をエサにするビフィズス菌は乳酸のほかに酢酸をつくります。
酢酸は殺菌力が強く、腸内にビフィズス菌がたくさんあるとと、食中毒を引き起こす病原性細菌に
対抗したり、感染に対しても抵抗できます。
オリゴ糖エサにするビフィズス菌の発見は、母乳の作用がヒントになりました。
母乳を飲んでいる赤ちゃんの腸内にはビフィズス菌がたくさんいるのに対して、粉ミルクで育った
赤ちゃんにはビフィズス菌が少なく、反対に大腸菌が多くて下痢をしたり病気になりやすく、死亡率が
高いことが問題となっていました。
母乳とミルクの違いを研究すると、ミルクにはビフィズス菌のエサとなるオリゴ糖が少ないことが
わかりました。
オリゴ糖が赤ちゃんの成長に大きくかかわっていたのです。
オリゴ糖の効用をみてみましょう。
オリゴ糖は、色々な種類が発見されていて、それぞれに特徴がありますが、だいたい共通して
生理調節と食品の品質改善の両面の働きを持っていることがわかっています。
オリゴ糖はノドから入っても胃や小腸で吸収されることがないまま大腸まで届きます。
これがオリゴ糖の特徴です。
ビフィズス菌は大腸の中に生息している腸内細菌の一種です。
腸内には腐敗産物を生成し健康に悪い影響を及ぼす「悪玉菌」と、酸を生成し悪玉菌を抑制する
「善玉菌」が住んでいますが、ビフィズス菌は善玉菌の代表です。
大腸にはこのビフィズス菌のエサとなる炭水化物が少なくて、そこへ胃や小腸で吸収されずに
降りてきたオリゴ糖のおかげで善玉菌のビフィズス菌が存在できるのです。
現在の粉ミルクには、十分な量のオリゴ糖が配合されていますから腸内のビフィズス菌の数は、
母乳を飲んでる状態と変わらなくなりました。
大人も健康維持にオリゴ糖は大事な作用をしてくれています。オリゴ糖の力を再確認しましょう。
オリゴ糖は甘さを感じません。
実は私の友人に砂糖問屋の専務がいまして、その友人が小さいペットボトルにお茶を入れて
四六時中飲んでいます。
私が訊きますとオリゴ糖の入ったお茶だそうです。
オリゴ糖は胃でも小腸でも吸収されずに大腸まで届くのでビフィズス菌のエサとなり体にいいんだと、
教えてくれました。
オリゴ糖は、私たちが日常食べている穀物や野菜、果物、ヨーグルトや味噌などの発酵食品にも
含まれています。
オリゴ糖の多くは先ほども言いましたように、小腸でほとんど消化吸収されないので血糖値の高い方
でも心配ありません。
それではカロリー値はゼロと思われるかもしれませんが、デンプンや砂糖の半分ぐらいあります。
このわけは、ビフィズス菌がオリゴ糖を食べると酢酸や乳酸を出して、これが吸収されてエネルギーに
なるためです。
ビフィズス菌の出す酸の働きのおかげで私たちの腸は健康な状態に保たれ、それが体全体の健康の
もとでもあるんですね。